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沖縄ファミリー通信 2026/09/25 公開
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🏛 税金🕒 2026/09/25 公開

控除って結局なに? 年末調整の紙に何を書けば税金が戻るのか【年末調整編】

所得から引く控除と、税額から直接引く控除はぜんぜん別もの。10月に届く証明書の話から、会社に出す紙で済むものと自分で申告するものを仕分けします。

前回の記事ではふるさと納税の控除だけに絞って書いた。今回はその一段上の話。年末調整でも確定申告でも出てくる「控除」って、そもそも何を引いてるのか。会社から配られるあの紙に何を書けば税金が戻るのか。

まずは10月から11月にかけてやること、つまり年末調整の側から整理する。自分で確定申告しないと戻らない控除(医療費、住宅ローンの1年目、台風の被害)は、年明けに別の記事で書く。

10月になると会社から封筒が回ってくるし、保険会社からハガキが届く。あれを「よく分からんけどとりあえず出す」でやってると、毎年けっこうな額を取りこぼす。逆に、年末調整では絶対に処理してくれない控除もある。そこを間違えると「出したつもりで戻ってない」が起きる。

控除には2種類ある。ここだけは押さえたい

控除という言葉は2つのぜんぜん違うものに使われてる。

ひとつは所得控除。 税金の計算は「収入 − 経費や控除 = 課税所得」→「課税所得 × 税率 = 税金」という順番で進む。所得控除は、税率をかける前の土台を小さくするもの。だから戻ってくる金額は「控除額 × 自分の税率」になる。生命保険料控除、扶養控除、医療費控除、iDeCoの掛金、雑損控除はぜんぶこっち。

つまり、同じ4万円の控除でも税率が低い人ほど戻りは小さい。「4万円控除されるから4万円戻る」ではない。ここを勘違いしてる人がすごく多い。所得税と住民税の両方が下がるので、ざっくり控除額の15〜30%くらいが手元に戻るイメージ(税率は所得で変わるので、正確な税率は源泉徴収票と国税庁の速算表で確認してね)。

もうひとつは税額控除。 これは計算し終わった税金から直接引く。住宅ローン控除がこれ。「年末残高の0.7%」みたいに計算した額が、税金からそのまま消える。だから効き方が所得控除とは桁違いに強い。ふるさと納税も、住民税側は税額控除として引かれる。

迷ったら「所得から引くのか、税金から引くのか」を思い出すといい。仕組みの一次情報は国税庁 ↗にぜんぶ載ってる。

会社の紙で済むもの、自分でやるしかないもの

ここが今回の本題。仕分けはこう。

年末調整で出せる(会社が処理してくれる)

  • 生命保険料控除・介護医療保険料控除・個人年金保険料控除
  • 地震保険料控除
  • 扶養控除、配偶者控除・配偶者特別控除
  • iDeCoの掛金(小規模企業共済等掛金控除)
  • 国民年金・国民健康保険を自分で払った分(社会保険料控除)
  • ひとり親控除、寡婦控除、障害者控除、勤労学生控除
  • 住宅ローン控除の2年目以降

年末調整では出せない(確定申告が必要)

  • 医療費控除、セルフメディケーション税制
  • 住宅ローン控除の1年目
  • 寄付金控除(ふるさと納税でワンストップが使えない場合、6自治体以上に寄付した場合、医療費控除などで確定申告する場合)
  • 雑損控除(台風や盗難の被害)

覚え方としては、「その年に起きた出来事を証明して認めてもらう系」は自分で申告、「毎年決まった額を払ってる系」は会社経由。医療費も災害も住宅取得の初年度も、その年限りの出来事だから会社は把握できない。

10月〜11月に届く紙と、なくしたときの再発行

配られる紙は主に3枚。名前が長いけど役割はシンプル。

  • 1. 扶養控除等(異動)申告書 … 誰を扶養にするかの紙。実は翌年分を先に書かせられることが多いので、去年書いた内容と今年の実態がズレてないか確認する。
  • 2. 保険料控除申告書 … 生命保険・地震保険・国民年金などを書く紙。証明書を貼って出す。
  • 3. 基礎控除・配偶者控除等・所得金額調整控除の申告書 … 自分と配偶者の見積り所得を書く紙。

届く証明書のスケジュールはだいたいこんな感じ。

  • 保険会社の控除証明書(ハガキ)… 10月ごろ。年払いの契約だと11月以降になることもある。
  • iDeCoの小規模企業共済等掛金払込証明書 … 国民年金基金連合会から秋ごろ。ただし給与天引きで会社が払ってる人には来ない(会社が把握してるから書かなくていい)。
  • 住宅ローンの年末残高証明書 … 金融機関から10月ごろ。

うちも医療・生命・自動車保険に入ってるから、毎年この時期にハガキが届く。自動車保険は基本的に控除の対象外なので、届いた紙を全部出せばいいわけじゃないのも地味なポイント(地震保険の特約が付いてる火災保険は対象になることがある)。

なくしたら再発行できる。 保険会社ならコールセンターか会員マイページから。電子交付に切り替えればPDFでダウンロードできる会社も増えてる。ただし郵送だと1〜2週間かかるので、締め切りが11月中旬なら10月に気づきたい。会社の締め切りに間に合わなかった場合も、後で自分で確定申告すれば取り戻せるから捨てないこと。

生命保険料と地震保険料、金額の目安

出せる上限は決まってる。目安として、生命保険料控除は一般・介護医療・個人年金の3つの枠があって、平成24年以降の契約なら1枠あたり最大4万円、合計で最大12万円まで(所得税)。それより前の契約は別の計算になる。住民税側はもう少し小さい上限。地震保険料控除は所得税で最大5万円。

年間の保険料が枠の上限をすでに超えてるなら、それ以上契約を増やしても控除は増えない。節税目的で保険に入るのは、この上限を見てから考えた方がいい。正確な計算式は国税庁の生命保険料控除のページ ↗にある。年度で変わりうるので、最新は公式で確認してね。

共働き、子どもはどっちの扶養に入れる?

沖縄は共働きが多いから、これは毎年もめるところ。

まず前提として、所得税の扶養控除は16歳以上の子どもから。中学生以下は児童手当があるので控除はない。だから小さい子がいる家庭は「扶養に入れても税金は変わらない」ことが多い。

ただし申告書には書いておいた方がいい。16歳未満の子は住民税の非課税判定で頭数に数えられるので、書いておくと住民税が非課税や減額になるラインが動くことがある。書き忘れは損になりうる。

高校生以上の子がいて、夫婦のどちらに入れるか選べるなら、基本は所得が高い方。所得控除は税率が高い人に付けた方が戻りが大きいから。ただし例外がいくつかある。

  • 会社の家族手当・扶養手当の条件が「税の扶養に入れていること」になってる場合、手当の方が大きいことがある。就業規則を確認。
  • 健康保険の扶養は税金とは別の基準(年収の壁が別にある)。税の扶養と同じにしなくてもいいけど、実務上は揃えてる家庭が多い。
  • どちらかが住宅ローン控除ですでに所得税がゼロ近くなら、控除を足しても効かない。効く側に付ける。

2人以上を同じ人の扶養にまとめる必要もない。1人ずつ分けてもいい。

まず何からやるか

  • 1. 源泉徴収票(去年の分)を出して、自分の税率を確認する。 戻る金額の桁がここで決まる。
  • 2. 10月に届いた保険会社のハガキを集める。 足りないものがあれば今すぐ再発行を依頼。郵送は1〜2週間かかるので、会社の締め切りが11月中旬なら10月に気づきたい。
  • 3. 扶養の紙を去年の控えと見比べる。 共働きなら、どっちに入れるのが得か夫婦で一回話す。会社の家族手当の条件も確認。
  • 4. 16歳未満の子どもも申告書に書く。 所得税の控除は付かないが、住民税の非課税判定で頭数に数えられる。
  • 5. 確定申告が要るものが無いか、この時点で見当をつけておく。 医療費が10万円を超えそう、今年家を買った、台風で家が壊れた、ふるさと納税を6自治体以上にやった。ひとつでも当てはまるなら年明けに確定申告。確定申告でやることは、年明けに「確定申告編」として出します。

年末調整の紙は「とりあえず出す」で済ませがちだけど、書かなかった控除は誰も気づいてくれない。年に一度、10分だけ向き合う価値はある。

制度や金額は年度で変わるから、最新は国税庁 ↗か税務署で確認してね。

この記事は 2026-09-24 時点の情報です。制度や金額は年度で変わります。手続きの前に、住んでいる市町村の窓口や公式サイトで最新の内容を確認してください。